水平線の向こうから、黄色い道筋が見えてくる。手前にある深緑の島も、オレンジに染まりゆく青空に彩りを添えている。そんな風景を見ながら、我に返っていた。
――ここはどこなのだろうか?
電車やバスを乗り継いで、たどり着いたその場所は、私の住処とは程遠い場所。もとより、海の見える景色は、日常であまり見ることがないから、どこか新鮮に感じるのは気のせいだろうか。
思えば、私の作品には海があまり出て来ない。代わりに河川敷や郊外の道路なんかが舞台にあることが多い。それは自宅近くにある風景だから、それは即座にイメージしてしまう風景だからに違いない。でも、何作も書いていると、ふと思ってしまうのだ。
――また、この場所に来てしまったな。
そう思うと、作中のイメージを変えたくなる。だけども、一度できたイメージはなかなか払拭しきれない。何なら、登場人物が自然と河川敷なんかに行きたがるので、なかなか困ったものである。
もう一つ、思い当たることがある。私は物語を書く上で、風景をあまり重視していない。というのも、私はどちらかというと、登場人物の内面や会話、ストーリー展開に応じた登場人物の選択を重視して書いている。そのため、登場人物のいる場所をイメージしやすいように風景描写を加えているに過ぎない。
とはいえ、風景があまりにも書かれていないと、それはそれで味気なくなるし、読み返してみても物足りなく感じるのである。
だから、私もいろいろな場所に行ってみたいと思っている。可能な限りは、風景の写真なんかも見るようにしたい。
――ところで、ここはどこなのだろうか?
自宅ではないことは確か。でも、これは夢ではないと信じたい。その証拠に写真を添えておく。
これが夢であるならば、私はいったいどこにいたのだろうか。我に返っても、やっぱり海には憧れるのは気のせいだろうか。
以上、今週もご拝読いただきありがとうございました。

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