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澤's Substack · Aug 21, 2026

【ライブ感×エッセイ】15年前に置き忘れた宿題

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澤哲也|Zawa Creative Lab · 澤's Substack

昨日から虚無感に襲われている。というのも、20作目を書き終えたというのに、あまり達成感がなく、何かが終わった感覚に苛まれているのだ。

20作目『ログアウト』は、今年の5月に閃いたものだ。久々に突然現れた作品の原石に胸を躍らせていたのだが、書いてみると見る見るかつての自分が戻ってくる。

15年くらい前、大学院生の私はもやもやした気持ちを払拭しようと文字を書き始めた。国語は得意じゃないし、意識して文章を書いたこともなかったのだが、それはそれで楽しい時間だった。

そこで思い付いたのが『夢現』という物語だった。複数の主人公が夢と現実を行き来して、夢の真相を解き明かす、そんな感じのストーリーだった。

しかし、如何せんスキルも知識も社会経験も足りていない当時の私には、とても書き終えることのできないモチーフだったに違いない。社会人になっても、しばらく挑戦したが、やはり完結できないまま時間だけが過ぎていった。

3年ちょっと前、当時の会社では共働きの家庭と仕事の両立が難しく、転職等を視野に入れ、いろいろと模索していた。思い悩んだ末に、家族からの許しを得てWebライターを始めた。

その頃は、生成AIも普及前で、あまり使っている人は見かけなかった印象だ。そんな中、私はWebライターとアドセンスブログで収入を得ていた。そんなある日、いつものようにインターネットで調べものをしていると、検索用AIが私の望んだ内容を綺麗にまとめてくれるようになっていた。私は時短になると嬉しく思ったのだが、その一方で、

――これ、私は必要ないのでは?

そう、生成AIが数秒でまとめてくれるのであれば、依頼人は私に依頼する必要がない。依頼人が生成AIに依頼すればよいのだ。さらに、もう一つ困ったことが起こった。Googleなどの検索システムが一次情報、つまり当事者による直接的な情報を優先的に扱うようになるという話を耳にしたのだ。

――あれ?私のサイトは一次情報ではないのでは?

正確に言えば、私の経験をもとに書いているので一次情報ではあるのだが、源泉ではない。大元の品物が変われば、すぐさま古い情報に成り下がるのだ。

困った。せっかく始めたのに、1年も経たずに暗礁に乗り上げている。そこで、私は考えてみた。私自身が一次情報になれば良いのではないか?と。

一次情報と言って思い付くのは、企業オーナー、特許、著作権、この辺りだろうか。しかし企業オーナーと特許はハードルが高く見えていた。著作権ならどうか、かつて小説を書こうとしたことがある。それを書き上げればれっきとした一次情報ではないだろうか?

書き始めてみた。やはり書けない。悩んだ挙句、私はシナリオライターの本を読んで、その通りに創ってみた。するとスラスラ書けて、15万字にもおよぶ作品を完成させることができた。

次に考えるのは、応募するのか、自主で出すのか、ということである。一般的には公募が王道かもしれない。そこで短編を7作、中長編を4作書いて、応募してみた。結果はすべて落選。そのまま応募を続ける手もあったのだが、思うところがある。

――自分で出版する方が性にあっているのではないか?

その時は、すでに1作だけ出版していたのだが、制作にはそれほど苦戦はしなかった。だったら、たくさん創って、たくさん出したら良いのではないか。サイトも作れるし、SNSもやっている。独学ながらデザインの勉強もした。

――だったら、全部、自分で創れば良いのではないか?

そう思い立ったので、たくさん創って、たくさん出してみた。しかし、またしても壁にぶち当たる。二つのサイトに100記事ずつ、作品を10作出したあたりで、数字が頭打ち。それどころか下降線なのだ。

困った。でも、まだやれることがあるはずだ。そんな時に閃いたのが『ログアウト』『風穴、あけてやる!』の二作だった。さらに、屋号(Zawa Creative Lab)を公開し、音声配信を始め、サイトを公式サイトとして作り変え、過去に多くの媒体で書いた文書を作品として送り出した。

気付けば19作を出版していた。さらに、書きかけも含めて4作の在庫がある。だけど、状況はさほど変わらない。下降線は下降線のままなのだ。とはいえ、量を積むだけでは解決できない。

――だって、そうだろう?

SEO、SNS、広告告知、オウンドサイト化、メルマガ、音声配信。それらを量だけなら十分にやったと思う。でも、それだけじゃ足りない。どれもこれもが独立して、分散しているに違いない。

――だったら、すべてを一つのブランドにまとめて、コンテンツIP事業と捉えてみたらどうだろうか?

そこで、すべての媒体のプロフィールを刷新して、新たにZCLセレクトなるものを出してみた。そんな中、今週20作目――いわゆる原初のモチーフの完成系――の初稿を終えた。まだ推敲などもろもろの作業は残っているが、15年前に置き忘れた宿題がやっと片付いた。そんな感覚になった。

すると、制作への意欲は消えていないが、熱意が消えている。たくさん書いて、たくさん出してという熱量が消えているのだ。でも幸い、制作も、さまざまな運用も量では解決できない場所にいるに違いない。

――ならば、時間を違うところに注いでみるか。

それが今の私の姿である。

だが、心の中でずっと呟いていることがある。それは、拙作『言葉のスケッチ――満る』の一節。

満ち足りたら、書けなかった。でも、満ち足りたなら、もっと書けると願いたい

この言葉を信じて、前に進みたいと思う。

以上、今週もご拝読いただきありがとうございました。

Read the original on zawastyle.substack.com

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