夏休みの終わりが近づくと、
「長期休み明けは、子どもの様子に気をつけて」
「9月1日前後は、子どものSOSを見逃さないで」
そんな言葉を目にすることが増えます。
こういう話を目にすると、
「うちの子は大丈夫かな」
「本当にしんどいとき、私に話してくれるかな」
そんなふうに、少し胸がザワザワすることがありませんか?
大切に思っているからこそ、もしも子どもに何かあったときは気づいてあげたいと思いますよね。
私もそうです。
だから子どもには何度も、
「困ったことがあったら、何でも話してね」
と言ってきました。
でもあるとき、思ったんです。
SOSを出すときって、きっともう、かなり不安な状態。
そのときに「ここでなら言っても大丈夫かも」と思える感覚は、きっと急には生まれない。
もしかするとその感覚は、日常の小さなやりとりの中で、少しずつ育っていくものなのかもしれない。
私がそう思うようになったのには、あるきっかけがありました。
ある日、家の壁が少し凹んでいるのを見つけて、
「わっ!これ、どうしたの?」
と聞いたことがあります。
子どもは一瞬こちらを見て、
「知らない」
と言いました。
その時はそれで終わったのですが、
夜、寝る直前になって、小さな声で、
「ママ、あれ、ほんとは僕がやった」
と言ってきたんです。
その瞬間、私の口から出たのは、
「えっ!なんで嘘ついたの?」
「すぐ言えば怒らなかったのに」
でした。
ところが、言えば言うほど子どもの表情は硬くなっていきました。
だんだんこわばる子どもの顔を見て、私はハッとしたんです。
この子は、言わなくても済んだのにわざわざ言いに来てくれた。
一度「知らない」と言ったあと、ずっと心のどこかに引っかかっていたのかもしれない。
怒られるかもしれない。でも、本当のことを言わなきゃ。
そう思って言い直すのは、かなり勇気がいったはず。
だけどその時の私は、子どもの「気持ち」より先に「嘘をついたこと」ばかりを見てしまったんですよね。
もちろん、「嘘をついてもいいよ」と言いたいわけではありません。
壁をへこませたことは、あとでしっかり話をすればいい。
でもその前に、
「言いにくかったのに、教えてくれた」
そこを受け取る一言があってもよかったのかもしれないなと思ったんです。
そしてそのときから、私が意識するようになった言葉がひとつあります。
それは、「教えてくれてありがとう」という言葉。
これは失敗を褒める言葉ではありません。
話しにくいことを、私のところまで持ってきてくれたこと。
ひとりで隠したままにせず、「言おう」と思ってくれたこと。
まずはそこを受け取るための言葉です。
「教えてくれてありがとう」
そのあとで、
「ママ、びっくりしたよ」
「その時のこと、もう少し聞かせて」
「じゃあこれについて、どうしたらいいか一緒に考えよう」
でもいい。
もちろん毎回、こんなふうに言えるわけじゃありません。
「はっ、なんで!?」がまず口から飛び出る日も、全然あります。
洗濯機を開けて、あれっズボンについてるこれなんだろうと思っているときに「あ、セミの抜け殻いっぱい入れてたんだった~」などと言われた日にはもう大絶叫です(笑)
だけど、怒ってしまったあとでも大丈夫。
「さっき大きい声になっちゃったけど、話してくれてありがとう」
「びっくりして怒っちゃった。でも、教えてくれたことはうれしかった」
と、あとから伝え直すこともできます。
さすがにセミの抜け殻は事前報告にしてくれるよう、言い聞かせましたが(笑)
新学期が始まる前後は、
学校のこと、友だちのこと、行きたくない気持ちなど、子どもの中にも言葉にしにくいものが増える時期。
だからこそ、いきなり大きなSOSを待つのではなくて。
小さな失敗を話してくれた日。
言いにくいことを打ち明けてくれた日。
そのたびに、「話しても大丈夫だった」という安心を少しずつ重ねていく。
その先に、本当にしんどいときにも「言ってみようかな」と思える道ができていくのかもしれません。
完璧な対応、完璧な声かけじゃなくてもいい。
次に子どもが、ちょっと言いにくそうに何かを話してくれたとき。
最初の一言だけ、「教えてくれてありがとう」にしてみる。
宿題、忘れ物、きょうだいゲンカ、ちょっとした嘘。あなたの家なら、この一言はどんな場面で使えそうですか?
ぜひコメントやメールへの返信で教えてください💐
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!
感想やコメントなどいただけると、
とっても嬉しいです🌱

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