どうも、久我レイジです。
先日、これから3年ほどで、AIがネットの仕組みを大きく変えていくという話を聞きました。
その中で妙に引っかかったのが、これから個人が生き残るには、有名になるか、自分だけの資産を持つか、そのどちらかになるという言葉でした。
3年という期間が正しいのか、その予測がどこまで当たるのかは、僕にも分かりません。
それでも、個人資産という考え方には、妙に納得するものがありました。
僕自身、ネットの世界で長く活動してきた中で、数字があることと、自分の手元に何かが残っていることは、同じではないと何度も感じてきたからです。
有名になることは、もちろん強いと思います。
名前を知ってくれる人が増えれば、新しい作品やサービスを始めた時にも見てもらいやすくなります。
ただ、その知名度がSNSの中にしかないなら、思っているほど安定したものではありません。
アルゴリズムが変われば投稿は届かなくなりますし、使っているサービスそのものの勢いが落ちれば、それまで積み上げてきた数字の意味も変わってしまいます。
昨日まで反応があったからといって、明日も同じように届くとは限らない。
ネットの世界では、そういうことが普通に起きます。
だから僕は、有名になること自体よりも、集まった信用や注目を、自分の手元に残るものへ変えられるかどうかの方が大事なのではないかと思っています。
AIが進化すれば、知識や技術の差は今よりも縮まっていくはずです。
調べることも、文章を整えることも、画像を作ることも、プログラムを書くことも、以前よりずっと簡単になりました。
実際、僕自身も以前なら外注するか、時間が足りずに諦めていたような作業を、今はAIと一緒に進めています。
僕も、その恩恵はかなり受けています。
ただ、使いながら少し怖くなる部分もあります。同じAIを使えば、同じような答えや同じような成果物にたどり着ける人も増えていくからです。
知っていることや、AIを使えること自体は、思っているより早く当たり前になっていくのかもしれません。
そうなった時に最後まで残るのは、その人が実際に何をしてきたのか、その中で何を感じ、どこで迷い、どんな判断をしたのかという部分だと思っています。
僕で言えば、メタバースドラマ『クロスロード』を作ってきた時間が、まさにそうです。
この作品には、かなり長い時間を使いました。多くの人に関わってもらい、途中で止まり、作り直し、思ったように進まない時期もありました。
イベントでは多くの人に見てもらえたのに、YouTubeへ場所を移した途端、またほとんどゼロから始まる。
作品を完成させたからといって、そのまま数字につながるわけではないことも、嫌というほど分かりました。
効率だけを考えるなら、もっと別のことをした方がよかったのかもしれません。
それでも、『クロスロード』を作った時間が無駄だったとは思っていません。
完成した映像だけではなく、どこで迷い、なぜ作り直し、誰と出会い、その時に何を選んだのか。その過程まで含めて、今の僕の中に残っているからです。
AIに同じような作品を作ってほしいと頼むことはできても、僕がそこへたどり着くまでに使った時間や、その途中で抱えた感情までは再現できません。
僕にとっては、作品そのものだけではなく、そこへ至るまでの経験も含めて個人資産なのだと思います。
今、僕が個人専用のAI OSを作ろうとしているのも、たぶんこの考えにつながっています。
僕が欲しいのは、質問すれば何でも答えてくれる便利なチャットだけではありません。
これまで制作で迷ったことや、記事を書く中で見つけた考え方、うまくいかなかった方法、逆に手応えがあった判断を残し、次に似た場面へ来た時に、過去の自分を使える仕組みにしたいのです。
活動を長く続けていると、経験は増えていきます。
ただ、そのすべてを頭の中だけで持ち続けることはできません。
以前どんな判断をしたのか、その時なぜそう考えたのかを毎回思い出していると、せっかく積み上げた経験が、次の創作で十分に使われないまま終わってしまうこともあります。
そこが、ずっともったいないと感じていました。
AIそのものを資産にしたいわけではなく、AIを使って、自分が積み重ねてきた経験を、次に使える形へ変えたい。
僕が作ろうとしているものは、便利な道具というより、これまでの自分を次の活動へ持っていくための仕組みに近いのだと思います。
今使っているAIが3年後も残っているとは限りませんし、もっと賢いモデルが出て、今のサービスが使われなくなることも十分にあり得ます。
でも、自分の作品や記録、判断した理由まで整理しておけば、その中身は次のAIへ渡せます。
使うAIが変わっても、自分の経験までゼロに戻る必要はありません。
そこまで作れた時、AIはただ作業を早くするものではなく、過去の自分を使って、今の自分を前へ進める仕組みになるはずです。
3年後、ネット業界がどうなっているのかは分かりません。
今使っているSNSが残っているのか、検索がどこまでAIに置き換わるのか、映像や文章の価値が今と同じなのか、予測できないことは多いです。
だからこそ、未来を当てようとするよりも、環境が変わっても使える経験や仕組みを、自分の中に持っておきたいと思っています。
作品を作り、経験を記録し、自分の考えを言葉にして、自分の場所へ少しずつ蓄積していく。そして、それを次の創作に使える形へ変えていく。
すぐに結果が出るとは思っていませんし、途中で方向を変えることもあるはずです。
それでも、少なくともこれからの3年は、一時的な注目だけを追いかけるより、あとで自分が使えるものを作る方へ、時間を使っていくつもりです。
有名になれるかどうかは分かりませんが、自分がやってきたことを、この先も使える形にしておくことなら、今からでも始められます。
今は、そちらに時間を使っていこうと思っています。
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