Substackをやっている人から、こんな声を聞くことがあります。
タイムラインが平和
記事が読まれやすい
新しい読者と出会いやすい
クリエイターにとって発信しやすさを感じている人が多いんですよね。
なぜSubstackは、こんなにもクリエイターにとって、やりやすい環境になっているのでしょうか。
そんなことを考えていたときに、デジタル・ジャーナリスト育成機構が開催した「なぜいま、ニュースレターか 日本進出するSubstackと考える、書き手が生き残る新しいモデル」というイベントが開催されたので、参加してみました。
ここで登壇されたのが、日本のSubstack創業第一号メンバーに選ばれた伊藤王樹さん。
伊藤さんから見たSubstackとはどういうものなのか。
Substackの価値はどこにあるのか。
Substackの思想やビジョンに関するお話をいただいたので、今日はそのことについて書いてみようと思います。
まず、伊藤さんについての自己紹介と、これまでの経歴についてのお話がありました。
もともとはNHKのディレクターとして、報道やドキュメンタリー制作に関わっていた
その後、2017年にTikTok関連の事業に携わる
そして2026年、Substackへ移った
これ、よく考えるとかなり面白い経歴です。
テレビという伝統メディア。
TikTokというアルゴリズム型のSNS。
そしてSubstack。
まったく違うメディアの形を経験してきたからこそ、今回の「なぜ今ニュースレターなのか」という話につながっているように感じました。
伊藤さんは、この3つのメディアを経験してきたからこそ、今のメディアには何が足りないのかという話もされていました。
講演で最初に語られていたのが、今のメディアの課題です。
ひとつが、アテンションエコノミー。
SNSでは、短くて刺激の強いコンテンツほど注目を集めやすい。
その一方で、長く取材した記事や、専門知識に裏付けられた文章、時間をかけて作られた作品が、必ずしも届きやすいとは限らないんですよね。
もう一つの大きな変化が、生成AIです。
AIによって、文章も画像も動画も簡単に作れるようになりました。
生成AIによって、誰が作ったのか、人間が作ったのか、情報が正しいのかも判断が難しくなっている。
情報が少なかった時代とは反対に、これからは、
大量の情報の中から「何を信じるか」を選ぶこと
のほうが難しくなる。
そんな時代だからこそ、発信者と読者が、価値あるコンテンツを通じて、
じっくり向き合える場所が必要なのではないか。
そこからSubstackの話につながっていきました。
講演では、Substackの創業時からの考え方として、3つのビジョンが紹介されていました。
これ、どこかで聞いたことはあったんですけど、ちゃんと聞くのは初めてで、すごく参考になりました。
1.文化のための経済エンジンになる
ただ利用者を増やす、売上を増やすのではない。
文章を書く人、取材する人、作品を作る人。
その人たちが活動を続けられる経済圏を作ること。
2.信じることが生活の糧になる
自分が価値を信じていることを発信し、それを必要としている読者から支えてもらう。
売れそうなものを書くというよりも、自分が伝える価値があると思うものを書くという発想ですね。
3.クリエイター中心のビジネスモデル
Substackは、発信者に有料収益が発生したときに、その一部を受け取ります。
つまりクリエイターが稼がなければ、Substackも稼げないという仕組みなんですよね。
だからクリエイターの成功が、そのままプラットフォームの成功につながる。
そしてSubstackの創業者には、ジャーナリストもいらっしゃるそうなんです。
CEOの方は両親が英語教師で、幼い頃から文学や長文に親しんできたそうで。
共同創業者の方も、もともとジャーナリスト。
こうした背景から、時間をかけて作られたコンテンツが生き残れる場所を作りたいという思想があるようなんですよね。
そして今のSubstackは、もうニュースレターだけじゃありません。
ニュースレター
Notes
チャット
ライブ
複数の発信方法があります。
なので、文章を書く人だけじゃなくて、話せる人、コミュニティを作れる人。
さまざまなタイプの発信者が使えるプラットフォームなんです。
さらにダッシュボードでは、こういったものも確認できます。
閲覧数
メールの開封率
購読者の流入元
国別の読者分布
伊藤さん自身のパブリケーションを見ると、購読者の流入の多くがSubstack内で購読につながったそうなんですよね。
つまり外部SNSだけじゃなく、NotesやRecommendation機能を通じて、Substackの中でも新しい読者に発見される仕組みがあるということなんですね。
収益化についても、印象的な話がありました。
Substackでは、日本円で月額、年額、ファンディングプランなどを設定できます。
その中で伊藤さんがクリエイターに伝えているのが、この言葉でした。
「自分のコンテンツを安売りしないでください」
一人ひとりには、その人にしか発信できない知識や経験がある。
そこに価値がある。
そういうふうに考えられているみたいなんですよね。
だから「自分なんて有名じゃないから」と、最初から自分の発信を低く評価する必要はない。
これも、なるほどと思うメッセージでした。
世界では、年間100万ドル以上を売り上げるクリエイターが50組以上いるそうです。
ただ、伊藤さんの個人的な考えとしては、こういう話をされていました。
日本で数組だけが1億円以上を稼ぐよりも、50人、500人と多くの方が年間100万円以上を稼げる世界のほうが、クリエイターエコノミーとして広がりがあるのではないか。
つまり、売れている人を数人作るのではなく。
発信によって生活が少し豊かになる人を、たくさん作る。
それがSubstackの目指している世界なのかもしれませんね。
そして収益化がうまくいっているのは、やはり英語圏がメインです。
でもイタリアの政治経済ジャーナリストも紹介されていて、その方はSubstackを始めて3年未満で継続購読者を獲得したそうなんですね。
つまり成功は、英語圏だから成立しているわけではないということも分かりました。
日本はまだまだアーリーアダプターだと、伊藤さんはおっしゃっていました。
就任されたのは、ここ最近なんですよね。
それまで日本のSubstack担当はいなくて、海外がメインでした。
だから私が始めた当初も、本当に日本のSubstackの情報が何もなかったんですよ。
みんなで試行錯誤していました。
でも伊藤さんが就任されたのをSubstackで知って、日本語化とか、日本に特化した仕組みが少しずつ進んでいます。
その中で最後に語られていたメッセージが、これでした。
「日本でSubstackのアーリーアダプターになってほしい」
つまり、あなたがSubstackを使って日本の先駆者になってほしい、ということですね。
完成された市場に後から参加するのではなく、まだ日本でどうなっていくか分からない状態で今から始めて、自分だけのコミュニティを作る。
そこをぜひ目指してほしい、とおっしゃっていたことが、すごく素敵だなと思いました。
Substackをやっていて体感していた、
記事がすごく読まれやすい
拡散されやすい
良質なコンテンツが多い
これらは、Substackの思想から来ているんだということがわかりました。
そして伊藤さんご自身の経験からも、Substackを伸ばしていこうという思いがあって、今動かれている。
それを知って、より私もSubstackを盛り上げていきたいなと思いました。
まだまだ創業期のSubstack。
これから成長していく過程が見れるのが楽しみですね。
そして、私もSubstackを盛り上げるために、できることを続けていこうと思います。
参考になったらぜひ、リスタックで拡散お願いします。

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