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感情を味方にした面白い生き方 · Jun 1, 2026

それって、愛ですか?

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Mami Nishitani|心理アーティスト · 感情を味方にした面白い生き方

子どもがウサギに人参をあげます。

むしゃむしゃ食べてくれる。嬉しい。
また食べさせたくなる。もっと、もっと。

ウサギが「もういらない」とそっぽを向いても、「食べなよ!」とまた差し出す。

それでも食べてくれないと、腹が立ってくる。
言うことを聞かせたくなる。  

これって、愛ですか?

実は、同じようなことが人間関係の中で、毎日どこかで起きています。

おばあちゃんが孫に「食べなさい、食べなさい」と追いかける。
子どもが巣立ったあと、「いつでも帰っておいで」と言い続ける親。
「あなたのために言っているのよ」という言葉。

どれも、愛情からきています。

本人はそれを疑ってはいません。

私は、感情教育未来道場という講座を開催しています。
以前は「心理セラピスト道場」という名前でした。

「道場」と聞くと、なんだか厳しそうなイメージがあるかもしれませんが、実際はもっと気軽な場です。

心の仕組みについて一緒に考えながら、日常の人間関係に活かせる「感情の読み解き方」を学んでいく場所です。

今回のテーマは、「愛と依存と支配」でした。

人間関係の悩みのほとんどは、「相手が悪い」でも「自分が悪い」でもなく、愛だと思っていたものが、いつの間にか依存や支配になっていることから始まっています。

  • 子どもが言うことを聞かないと、必要以上にイライラしてしまう

  • パートナーにわかってほしいのに、なかなかわかってもらえない

  • 恋愛で嫉妬や不安がなかなか止まらない

  • 子どもが巣立ったあと、寂しくて気持ちの置き場がない

  • 「こんなにやってあげたのに」という気持ちがなかなか消えない

こういうことは、誰にでも起こります。
でも、この気持ちの奥に何があるのかを知ると、見え方がずいぶん変わってきます。

道場では、「愛」と「好き」をはっきり分けて考えています。

「好き」「大好き」「嫌い」
これは感情です。波があって、変わって当然のもの。

「愛」はそれとは違います。
感情のように揺れるものではなく、そこに在り続けるもの。

この区別を知るだけで、楽になる人がたくさんいます。なぜなら、多くの人が「好きという感情が愛だ」と思い込んで育ってきているからです。

だから、子どもに対して「好きじゃない」と感じた瞬間に自分を責める。パートナーへの気持ちが冷めた気がして、「もう愛していないのかも」と不安になる。

でも、感情は波があって当然です。

「今日は好きじゃない気分」「むしろ嫌だと思っている」

それは感情であって、愛とは別の次元にある。

そう整理されると、「あ、私はちゃんと愛しているんだ」と気づける。

「そりゃあ、こんなこと言われてされて、嫌いになることもあるよね」

と思える。

いいんだ、と、思えてきて、それだけで少し楽になります。

「依存」と聞くと、ネガティブなイメージを持つ人も多いですよね。
でも、依存が悪いわけではありません。

依存とは、ひと言でいえば「自分で自分を満たせない状態」のこと。

私たちは誰でも、赤ちゃんのころは100パーセント誰かに頼って生きていました。泣けば来てくれる。不快なことがあれば取り除いてくれる。それが当たり前だった時期があります。

その記憶は、大人になっても心の中にまだ残っています。

恋愛でポッとなる感覚、推し活の熱中、先生や上司への強い憧れ。

こういった感情の根っこには、「この人が私を楽にしてくれる。楽しませてくれる。」という、とても原始的な感覚があります。

これ自体は、ごく自然なことです。

問題になるのは、その依存に気づかないまま、相手に「いつも満たしてくれること」を期待し続けるときです。

「こんなにやってあげたのに」
「どうしてわかってくれないの」

この言葉の奥には、「寂しい」「見てほしい」「認めてほしい」という気持ちが隠れています。

それ自体は、ごく自然な人間の感情です。ただ、それに気づかないまま相手に向けて、しがみついてしまうと、関係が苦しくなっていきます。 

依存はダメなものじゃない。
仕組みを知って、うまく付き合うことが大切です。

「支配」と聞くと、威張っている人や怒鳴る人を思い浮かべるかもしれません。けれど、支配はそういう目立つ形だけではありません。

「いつでも帰っておいで」
「あなたのために言ってるのよ」
「こうするべきでしょ、普通は」

これらも、形を変えた支配かもしれません。

本人は愛のつもりでいる。

だから気づけない。

怒りが強い人、声が大きい人、リーダーシップがある人ほど、じつは依存の量が大きい、というケースが多々あります。

「言うことを聞け!」という言葉の裏には、「あなたなしでは不安でたまらないの」という気持ちがあります。

支配は強さではなく、弱さから来ているケースがあるんです。

これがわかると、「あの人はなぜああなのか」が少し理解しやすくなりますよね。

道場では、講義だけでなく「ケースワーク」もやっています。

「実際にこんな状況があったら、あなたならどう声をかける?」という場面を一緒に考える時間です。

たとえば今回は、こんなケースを扱いました。

30代既婚女性。子育てを通じて知り合ったシングルファザーと、毎週会うのが楽しみになっている。「ただの友達」のつもりだけど、夫には話せていない。(…略)

Q: これを読んで、「友達としての自分だったら、なんて言う?」

と考えてもらいます。

答えを出すというより、どう言えば相手がすっきりするか、自分で気づけるか。そういう「言葉の選び方」を練習する場です。

こういう話を聞くとき、「それは投影だ」「依存構造が」などと、分析的に説明したくなることがありますよね。でも、お茶を飲みながら友達として話を聞くとき、そういう言葉は必要ありません。むしろ遠ざかってしまう。

仕組みがわかったうえで、普通の言葉で話せる。

そういう力を育てることを目指しています。

感情教育未来道場では、心理の知識を「知っている」で終わらせず、日常の中で使える感覚として身につけていくことを大切にしています。

「感情を読み解く力」「人間関係を解く力」「人生の問題を構造で理解する力」。こういったものを、毎回のテーマとケースを通して少しずつ積み上げていきます。

傾聴して「そうですね、つらかったですね」で終わらない。

仕組みがわかれば、子育て、夫婦、介護、職場、思春期の子の行動など、どんな場面でも「あ、これはこういうことか」と読めるようになります。

目指しているのは、お茶を飲みながら話すだけで、相手の気持ちがほどけていく。そういう力です。

講義とケースワークのあとに、公開カウンセリングをやったり、誘導瞑想をやったりします。今回は、誘導瞑想をやりました。

私たちの中にある「幼いころの自分の気持ち」と静かに向き合う時間です。

赤ちゃんのころの自分を想像して、「ずっとお母さんを待っていた」「気づいてほしかった」という気持ちを感じながら、少しずつ手放していく。

言葉にすると大げさに聞こえますが、実際にやってみると、ふっと何かが軽くなる感覚があります。

「学んでいたつもりだったけれど、改めて気づいたことがあった」
「子育てやパートナーシップを振り返るきっかけになった」
「愛と依存の違いが、ようやく腑に落ちた気がする」
「依存はダメじゃない、使い方次第だとわかって少し楽になった」

こういった声をいただきました。

人を変える前に、感情の仕組みを知る。

それだけで、見える世界は大きく変わります。

感情を学ぶことは、人生を学ぶこと。

愛と依存と支配の話、いかがでしたか。

日常の中で「あ、これかも」と思う瞬間が、少し増えるといいなと思います。

Read the original on mami528.substack.com

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