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30歳の頃、漫画家を諦めた。 小学館の新人賞に読切を応募した。笑ゥせぇるすまんが好きで、人間のダークな部分を描いた作品だった。毎日3時・4時まで描き続けた。 結果はボツ。 特にショックはなかった。ただ、冷静にわかってしまった。 「これを仕事にするのは無理だ」 漫画家って大変だ。毎日深夜まで描いて、それでも売れるかどうかわからない。誰にも読まれない30ページの作品を2〜3ヶ月かけて描き上げる。そんな生活を続けることは私には無理だった。 そうして漫画は「趣味」になり、やがて「過去」になった。
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あれから13年が経った。 今、私は漫画を描いている。というより、作っている。 8月8日、2冊目のKindle漫画を出版する。200ページ近い作品だ。それが2ヶ月で仕上がった。
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1作目は127ページフルカラー。構想から出版まで1ヶ月だった。 30歳の自分が聞いたら卒倒するだろう。 そして、今、漫画が楽しい。 30歳の頃にはなかった感覚だ。毎日3時・4時まで描いていたあの頃より、今の方が楽しいと感じている。 なぜか。 量と速度が両立できているからだ。
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正直に言う。最初はAIで漫画を作ることに引っかかりがあった。 元々、手で描くことが漫画だと思っていた。笑ゥせぇるすまんの藤子不二雄A先生も、ちいかわのナガノさんも、大好きな鳥山明大先生もみんな手で描いている。 でも考え方を変えた。 道具が変わっただけだ。 昔の漫画家はペンと紙だけだった。デジタルが登場した時も「手書きじゃないのか」という声があったはずだ。AIもその延長線上にあると思っている。 大切なのは道具じゃない。何を伝えたいかだ。
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ただ、AIだけでいいとは思っていない。 ちいかわはナガノさんの2015年の手書きマンガから始まった。ぴよこ豆もしばんばんもうさぎ帝国も、みんな手書きだ。 手書きには「その人の体温」がある。線の揺れ、タッチの癖、そこに描いた人間の存在が宿る。それがファンの心を掴む。 だから私もハイブリッドでやっている。 X・Instagram・Threadsでは手書きのかぶちゃんを投稿している。substack・ジャンプルーキー・Kindleは今のところAI作品をメインにしている。
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手書きでファンの心を掴む(実際につかめているかは疑問だが…笑)。AIで量と速度を確保する。この2つを同時にやることが今の私のスタイルだ。
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AIがマンガ制作に使われ始めたのはごく最近だ。10年前は手書きしかなかった。 今流行りのキャラクターがほとんど手書きなのは当然だ。IPは育てるのに時間がかかる。今人気のキャラクターはAIが普及する前から積み上げてきたものだからだ。 でも10年後はどうなっているかわからない。 だからこそ今やる。 不動産投資と同じだ。誰もやっていない時期に始めた人間が強い。AIマンガも同じだと思っている。
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少し、話が脱線する。
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今放送中のドラマ「君の好きは無敵」を見てほしい。松本若菜さんとM!LKの佐野優斗さんが主演で、佐野さんがキャラクターデザイナーを演じている。キャラクターを愛する人間には刺さりまくるドラマだ。 教えてくれたNAMIさん、ありがとう。
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30歳で諦めた漫画が、43歳で楽しくなった。 笑ゥせぇるすまんのような人間のダークな部分を描きたかった男が、今はかわいくて学べるキャラクターを作っている。人生とはわからないものだ。 小学館にボツにされた男が、スマホ1つで200ページのマンガを出版する。 8月8日、ぜひ読んでほしい。

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