お店を臨時で休業すると、
短期的に見ると売上や利益を失います。
そりゃぁ、お店を閉めるわけですから、
売り上げは出ませんし、当然、利益もありません。
さらに、営業しなくてもお店の固定費はかかりますから、
ゼロどころかマイナスになることも。
会社都合での臨時休業ならば、
労働基準法26条の休業手当が必要で、
給与も支払う必要があります。
しかし、長い目で見ると、
お客様との関係づくりにつながることがあります。
例えば、
「子どもの運動会に参加するため、
本日は臨時休業いたします」
という張り紙です。
お店の価値観や人柄が伝わります。
お客様は、
「家族を大切にしているんだな」
「人間味のあるお店だな」
「こういう働き方はいいね」
と感じます。
後日、
「運動会はどうだった?」
「お子さん頑張っていた?」
「子どもさん、今何年生?」
といった会話が生まれるきっかけになります。
ほら、気になるでしょ。
運動会を理由に臨時休業したんですから。
こうした会話は、お客様との距離を縮めます。
結果として、お店への親しみや信頼につながります。
入学式や入園式に参加するための臨時休業だったら、
「へえー、今度何年生になるの?」
「大きくなったよねぇ。子どもって、すぐ大きくなるイメージがあるよね」
こんな会話、確実に起こります。
例えば、スタッフさんの1人で、
その子供さんが今度小学生になる。
その入学式に行くために、
今日はお休みです。
そういうメッセージを書いたカードをお店に貼ってみる。
すると、
お客さんが見てくれて、
そのスタッフさんやお店に愛着を持ってくれたりするんじゃないでしょうか?
品物や値段だけでなく、
キャラや人柄、気持ちで選ぶ。
人は、理屈では動きにくいですが、感情ではスッと動くものです。
一方で、
「都合により臨時休業いたします」
という張り紙では、理由が伝わりません。
臨時休業しているお店では、
よくある張り紙ですよね。
当たり障りの無い内容です。
間違ってはないんですよ。
ちゃんと伝えています。正しく。
何か事情があることは分かります。
しかし、人の記憶には残りにくい。
休業理由を具体的に伝えることで、
お客様との接点が生まれます。
理由があると、
人は納得するもの。
人は事実だけではなく、
その背景にある気持ちや価値観にも反応します。
例えば、美容室でも同じ。
よく見かけるのが、
「従業員研修のため臨時休業いたします」
という案内です。
もちろん間違いではありません。
確かに、
研修はあるのでしょうし、
そのための臨時休業でもあるのでしょう。
しかし、少し事務的な印象があります。
そこで、
「よりお客様に満足していただけるサービスを提供するための研修に参加するため、臨時休業いたします」
と書けばどうでしょうか。
「よりイケているカットができる研修のため臨時休業いたします」
とかね。ちょっとカジュアルな感じになりましたけど。
なぜ休むのか。
これが相手に伝わります。
さらに、お店らしさを出す方法もあります。
例えば、
「本日はイケイケのヘアカラー技術研修に参加するため、
臨時休業いたします」
という張り紙。
思わず笑ってしまいます。
「イケイケって何だろう」
と興味を持つ方もいるでしょう。
次回来店したときに、
「イケイケになりましたか?」
と話題になるかもしれません。
研修による休業後の営業で、
スタッフさんが全員、
すんごいカラーの髪で仕事をしていたら、
おっ、研修したんだな、って伝わりそうですね。
方法がトリッキーですけれども、
相手にはしっかり伝わります。
技術研修と伝える堅い言葉よりも、
親しみやすさがあります。
お客様にとっても印象に残りやすくなります。
張り紙は、単なるお知らせではありません。
家族を大切にしていること。
技術向上に力を入れていること。
お客様にもっと喜んでもらいたいと思っていること。
そうした思いを伝えることができます。
大切なのは、休業の理由を具体的に伝えることです。
そして、お店らしい言葉で伝えることです。
たった一枚の張り紙でも、
お客様との会話のきっかけになります。
短期的には売上を失うかもしれません。
臨時休業しますので。
しかし、
長期的には、
信頼や親近感という大きな財産を積み上げることにつながります。
臨時休業のお知らせも、
工夫次第でお客様とのロイヤリティを高める機会になるのです。
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