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「編集部の先月」ANTENNA / PORTLA編集部 · Mar 4, 2024

10年ぶりの台湾。時代が進んだことを買ったCDから感じる

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ANTENNA / PORTLA編集部 · 「編集部の先月」ANTENNA / PORTLA編集部

私の2月の大きな活動としては、2月22日(木)~2月26日(月)まで台湾に行ってきました。主目的は台中で24日・25日の2日間、開催された『浮現祭 EMERGE FEST』の取材。このフェスティバルの模様については、後日ANTENNAでレポートを掲載しますが、こちらではそのアナザーストーリーをお届けします。

一日余裕を持って台湾・桃園国際空港に到着したので、台北の主要なレコード屋を訪問してきました。お店の様子や買った品物についてご報告をば!

書き手:峯 大貴

PAR STOREのCD棚。「JAPAN」のカテゴリには山本精一、MASS OF THE FERMENTING DREGS、asuka andoなどなかなかシブいタイトルが並んでいた

私が前回台湾に来たのは2013年9月ごろ。なんと約10年ぶりだ。当時はまだ大学生で、淡江大学との交流を目的として1週間ほど新北~台北に滞在していた。記憶を遡るとその時も現地のアーティストの音楽が知りたいと思って、「CD屋に連れて行ってくれ」とアテンドしてくれていた学生に懇願し、場所を調べてもらって旅程にない古びたCD店まで案内してもらった。福山雅治、サザンオールスターズ、BUMP OF CHICKEN……通り一遍のヒット作品が中国語に訳されて販売されてて、今まで感じたことのない「日本の音楽が輸出されている感覚」を受けたのだった。当時このお店で買った3枚の台湾アーティストのCDは今でも手元に残している。

透明雑誌のフロントマン洪申豪のソロアルバム『LIGHT CORAL』(2013年)

Manic Sheepの1stアルバム『Manic Sheep』(2012年)

五月天(Mayday)、8枚目のアルバム『第二人生』(2011年)

当時はサブスクリプション・サービスもなくその場で調べることもままならなかったし、台湾のインディー・バンドやシンガーソングライターの作品は棚一段分もなかったので、少ない選択肢の中からジャケットで選んだ3作だったが、台湾随一のメジャーバンドMaydayと、当時のインディーロック・バンドの最先端で、現在も後続に影響を与えている透明雑誌とManic Sheep。今見ると我ながらバランスの取れた、センスのいいチョイスではないか(笑)。

あれから10年。今回訪問することができたレコード店は〈White Wabbit Records 小白兔唱片〉〈PAR STORE〉〈Waiting Room〉の3軒。

海外レコードの流通と台湾内のインディーズの作品を手掛けるレーベル機能も持っている〈White Wabbit Records 小白兔唱片〉(日本でいえばFLAKE RECORDSに近い感じ)、元透明雑誌の洪申豪がオープンした音楽だけではなくアパレルや漫画・雑誌も扱っているセレクト・ショップの側面が強い〈PAR STORE〉、独自のストリート感あふれるセンスが感じられる〈Waiting Room〉と、キャラクターが違っていて面白い。

いずれも充実したカタログを持っているというより、独自の目利きにより厳選されていたり、リアルなつながりを大事にしながら商品を取り扱っていることがわかる店舗づくりだった。カバーしているシーンやジャンルも少しずつ違うのだが、その中でも3軒が共通して取り扱っていた注目の最新タイトルは以下2作。

日本の音楽家との交流も積極的な3ピース・バンド、Elephant Gymの2023年リリース、4thアルバム『WORLD』。亀田誠治やTENDREも参加しており、初期のテクニカルなインストゥルメンタル主体の楽曲から飛躍的にカラフルな作品になっている。

2019年結成、サイケデリック・ロックバンドBremen Entertainment Inc.の2ndアルバム『The Great Bremen Show』。プログレやヒップホップを通過した、ジャムセッション要素が強い曲構成で、ぐいぐい盛り上げてくる。一方で1stアルバム『Taured』(2022年)を含め、しっかりコンセプトを構築したアルバムづくりにこだわりが感じられる新星だ。

〈White Wabbit Records 小白兔唱片〉の壁一枚分の棚にズラッと並ぶ台湾インディーズの作品を眺めながら、透明雑誌や盪在空中Hang In The Air、そしてManic Sheepらが日本でも注目を集めた、2010年代初頭のいわゆる台湾インディー・バンド第一世代から、地続きに時代が変化していることを体感した。

そして現地で私が購入したのは以下の2作品。

グランジ、ポストハードコアの流れをくむバンドNo Party For Cao Dong 草東沒有派對による2023年リリースのアルバム『瓦合』。2年ほどの休止を経て復活、昨年は東名阪ツアーで来日し盛況だったようだ。今年は『FUJI ROCK』への出演も決定している。

シンガーソングライター、鄭宜農 Enno Chengの2011年リリース1stアルバム『海王星 NEPTUNE』。2020年の再発盤。購入した《小白兔唱片 White Wabbit Records》は本作をリリースしたレーベルでもあります。

充実の買い物をしまして台北を後にし、『浮現祭 EMERGE FEST』に向けて台中へ移動するのでした。ちなみに今回の台湾滞在期間の為替は1元=4.75円ほど。CDの値段は400元~600元(1,900円~2,850円)くらいの商品が大半でした。日本とあまり変わらないですね。一方で日本や海外のCD、およびLP盤は輸入を伴うこともあって、少し高めの印象でした。

Read the original on antennaportla.substack.com

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